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2024.08.09
第4回:太陽光発電システムの耐久性と効果
こんにちは!
価格と性能を両方真面目に考える北九州の「地元で生まれ地元で育った工務店」
ハゼモト建設より建築と住まいの知識をお届けするブログコーナーです。
今回の記事では、太陽光発電システムの耐久性とその効果について詳しく解説します。
INDEX
太陽光発電システムの耐久性【北九州 新築・注文住宅】
太陽光発電システムの耐久性【北九州 新築・注文住宅】
太陽光パネルの寿命
一般的な太陽光パネルの寿命は、およそ20〜30年といわれています。大多数の太陽光パネルメーカーは、20〜25年の出力保証を付けて販売しています。
出力保証とは、保証期間内に公称最大出力の〇%以下に低減した場合は交換に応じるというもので、80%以上の数値を設定しているメーカーがほとんどです。最新の技術を用いることで、さらに長寿命化が期待されています。
パワコンの寿命
太陽光発電システムのパワコン(パワーコンディショナー)の寿命は、およそ10〜15年です。太陽光パネルで発電した直流電源を交流電源に変換するパワーコンディショナー内には、半導体を用いた電子基盤だけでなく、放熱ファンなどの駆動部品もあり、発電中は常時ハードに稼働しています。そのため太陽光パネルと比較して、経年による劣化が早く進行します。
家庭用太陽光パネルを長持ちさせるために欠かせないのが、定期的なメンテナンスです。メンテナンスの第一歩は、太陽光パネルを目視でチェックすることです。表面の汚れや落ち葉などの飛来物を放置すると、発電効率が落ち寿命も短くなってしまいます。もっとも、専門家以外が住宅の屋根に上がり清掃するのは危険です。地上から屋根を見渡せない場合は、定期的に専門業者に見てもらいましょう。
効果的なメンテナンス【北九州 新築・注文住宅】
効果的なメンテナンス【北九州 新築・注文住宅】
住宅用太陽光発電のメンテナンスは法律で義務化されています。10kW未満の住宅用太陽光発電のメンテナンス(保守点検)は、2017年4月1日の改正FIT法に、新たな項目として盛り込まれました。
それまでは設置時の「設備認定」で安全基準が満たされていれば良いとされ、設置後の点検などは必須ではありませんでした。2017年以降FIT認定を受けるには、住宅用太陽光発電でもメンテナンスが義務になったのです。
太陽光発電システムを長く使用するためには、定期的なメンテナンスが必要です。以下に、効果的なメンテナンスのポイントを示します。
– 定期的な清掃:パネル表面の汚れを取り除く
– 電気系統の点検:異常がないか定期的にチェック
– パワコンの交換:寿命に合わせた適切なタイミングでの交換
しかし、「手間もお金もかかるのは面倒」と感じる人もいるかもしれませんね。費用をかけてでも専門の業者に依頼し、丁寧に保守点検を行うことは、安全にメンテナンスするために重要です。節約したいからといって、自分で点検作業を行うのはおすすめできません。定期的なメンテナンスは太陽光発電のパフォーマンス維持に不可欠であると同時に、住む人にとってもメリットが大きいものです。
太陽光発電システムの効果【北九州 新築・注文住宅】
太陽光発電システムの効果【北九州 新築・注文住宅】
変換効率の向上
近年の技術進歩により、太陽光パネルの変換効率は約3%向上しています。これにより、発電量も増加しています。
太陽電池は、その素材によって、「シリコン系」「化合物系」「有機系」「有機無機ハイブリッド系」に大きく分類されます。現在もっとも普及しているのはシリコン系で、実績にも優れています。中でも、「結晶シリコン系太陽電池」が世界市場の90%以上を占めています。あなたがよく見る太陽光発電は、ほとんどがこの結晶シリコン系というわけです。
そんな結晶シリコン系では、さらなる高性能を目指そうと構造の工夫や改良が研究されています。
現在、このタイプで世界最高性能を達成しているのは日本企業で、セル単位での変換効率は26.6%、モジュール単位での変換効率は24.4%です。また、別の日本企業も変換効率25%を超える数値を達成していて、日本勢が世界をリードしています。ほかにも、ドイツの研究所が開発した新構造の太陽電池が、25.3%を達成しています。結晶シリコン系のさらなる進化に期待が高まります。
※セルは太陽電池の最小単位の素子。モジュールはセルを連結して板(パネル)状にしたもの。
季節ごとの発電量の変動【北九州 新築・注文住宅】
季節ごとの発電量の変動【北九州 新築・注文住宅】
太陽光発電システムは、季節によって発電量が変動します。特に夏季は日照時間が長いため、発電量が増加します。一方で、冬季は日照時間が短いため、発電量が減少します。
| 季節 | 日照時間 | 平均発電量 (kWh) |
|——|———-|——————|
| 春 | 12時間 | 5,000 |
| 夏 | 14時間 | 6,500 |
| 秋 | 11時間 | 4,500 |
| 冬 | 9時間 | 3,500 |
太陽光パネルは、一般的に「高温に弱い」という性質があります。太陽光発電の変換効率を定める国際基準では、25度の環境で計測された数値を「変換効率」としてカタログなどに掲載しています。
そのため、気温が25度を超えると発電効率が下がり始め、1度ごとに約0.5%ほど発電量が低下していきます。そして、30度を超える真夏になると、約30%程度も発電量が下がってしまう場合もあります。
こうした事情から、太陽光発電が最も発電できる季節は、日差しが強いけれど高温の夏場ではなく、気温が上がりきっていない5月頃になっています。
季節ごとの発電量の変動を把握することで、効果的な電力管理が可能となります。特に夏季にはエアコンなどの電力消費が増えるため、太陽光発電システムの効率を最大限に活用することが求められます。
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では、太陽光発電システムの耐久性とその効果について詳しく解説しました。次回の記事では、太陽光発電システムの費用対効果と導入のポイントについて詳しくお話しします。お楽しみに!
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ハゼモト建設株式会社では、最新の技術を体験できるモデルハウスや体感Laboの見学を随時受け付けています。さらに、無料相談会も定期的に開催しておりますので、太陽光発電システムやエコカー、非常用電源システムに関する疑問や不安をお持ちの方はぜひご参加ください。皆様のお越しをお待ちしております。
全5回にわたるブログシリーズ「非常用電源システムとエコカーの活用」をお読みいただき、誠にありがとうございました。
第1回:非常用電源システムの基本とその重要性
第2回:FIT制度終了後のエコカー活用と脱ガソリン生活
第3回:福岡県北九州市における具体的なエコカー導入事例とその効果