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家づくりコラム
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2024.04.16
北九州の換気システム徹底解説!第一種と第三種の選び方
価格と性能を両方まじめに考える北九州の工務店、ハゼモト建設の櫨本です。
今日は、少しマニアックな話なのですが、住宅業界では換気については、これ以外に区別のしようが無いのです。
換気システムは、住宅の空気環境を整えるために重要な役割を果たします。
本記事では、第一種換気と第三種換気の違いやメリット・デメリットについて解説し、それぞれの換気システムがどのような場合に適しているのかをご紹介します。
各換気システムのメリット・デメリット徹底分析
各換気システムのメリットとデメリットを徹底分析し、それぞれの特徴を理解していただきたいと思います。
以下の内容を参考にして、お住まいの住宅に最適な換気システムを選ぶ際の参考としてください。
- 第一種換気(吸排気共に機械換気)
- メリット: 省エネ性能が高く、室内環境を一定に保てる
- デメリット: 設置コストが高く、定期的なメンテナンスが必要
- 第二種換気(局所換気)
- メリット: トイレや浴室など個別の場所で効果的に換気できる
- デメリット: 住宅全体の換気効果が低く、室内の空気の流れが悪い
- 第三種換気(吸気は自然吸気、排気は機械換気)
- メリット: 設備や機械が不要でコストが低い
- デメリット: 気密性の高い住宅では効果が薄く結露やカビが発生しやすい
それぞれの換気システムにはメリットとデメリットがありますが、自分の住宅や家族のライフスタイルに適したものを選ぶことが大切です。
ちなみ第二種換気は、住宅で選ばれる事例はありません。病院などでの採用事例がある程度です。
各換気システムを選ぶ際は、その効果や性能だけでなく、ランニングコストやメンテナンスの手間も考慮して検討することが重要です。これらの要素を踏まえ、最適な換気システムを選択することが大切です。
第一種換気のメリット: 空気環境の快適性向上
第一種換気は、住宅の空気環境を改善し、快適性を向上させることが大きなメリットです。
第一種換気システムは、室内の空気と外気を交換し、新鮮な空気を提供します。これにより、室内の二酸化炭素濃度が低下し、酸素が豊富になります。また、熱交換があれば、部屋の湿度も適切に保つことができます。
住宅の断熱性能が高い場合、換気が不十分な状態が続くと、結露やカビの発生が懸念されます。
しかし、第一種換気システムを設置することで、湿気を適切に排出することが可能です。
これにより、カビの発生を防ぐことができます。
さらに、第一種換気は、花粉やシックハウス症候群の原因となる物質を室外へ排出する役割も果たします。
換気システムに搭載されているフィルターがこれらの物質を捕捉し、室内の空気質を向上させます。
冬場の暖房や夏場の冷房時には、室内の温度差が大きくなりやすく、快適性が低下することがありますが、第一種換気システムは効率的に空気を循環させ、室温を均一に保つことができます。
これにより、エネルギーコストの削減にも貢献します。
要約すると、第一種換気システムのメリットは空気環境の快適性向上にあります。
酸素が豊富な新鮮な空気の供給、湿度のコントロール、カビや花粉、シックハウス症候群の原因物質の排出、そして冷暖房効率の向上が挙げられます。
これらの要素により、快適な住環境を実現できます。
第一種換気のデメリット: 高コストと手間のかかるメンテナンス
第一種換気システムは、吸排気共に機械換気を用いるシステムでありますが、デメリットも存在します。
まず、設置コストが高い点が挙げられます。
総合的な換気システムを設置するためには、ダクトや機器の導入が必要です。
施工費用や設備費がかさみ、初期投資が高額になることがあります。
また、メンテナンスに手間がかかることもデメリットです。
換気システムのフィルター交換やダクトの清掃は定期的に行う必要があります。
専門家に依頼することもできますが、メンテナンス費用がかかります。自分で行う場合でも、手間や時間が必要です。
さらに、第一種換気は、システムの稼働に電力を消費するため、ランニングコストが高くなります。
省エネ効果を考えると、自然換気や窓を利用した換気方法に比べて効率が低い場合があります。
第一種換気システムを設置する際には、適切な業者に依頼することが重要です。
専門的な知識がない場合、不適切な施工が行われることがあり、後からトラブルが発生することがあります。
総じて、第一種換気システムのデメリットは、設置コストが高く、メンテナンスが手間がかかることです。
また、ランニングコストが高くなりますし、適切な業者に依頼することが重要です。
これらのデメリットを考慮した上で、自分の住宅に第一種換気システムが適しているか検討することが大切です。
第三種換気のメリット: 簡便なメンテナンスと低コスト
第三種換気システムは、自然換気と機械排気の組み合わせにより、住宅内の空気を新鮮な外気に入れ替える方法です。
このシステムの特徴は、メンテナンス簡易性と低コストにあります。具体的には、以下の点が挙げられます。
- ダクトや機械を使用しないため、設置コストが抑えられる。
- 換気扇のみのメンテナンスで済むため、管理が容易。
- 電気を使用しない自然換気が主体であるため、運転コストが低い。
これらのメリットから、初期投資やランニングコストを抑えたい方におすすめの換気システムと言えます。
第三種換気のデメリット: 空気環境への限定的影響
一方で、第三種換気システムには、空気環境への限定的影響というデメリットもあります。
具体的には、以下の点が挙げられます。
- 換気効率が低く、室内の空気環境改善に限定的な効果しか期待できない。
- 自然換気が主体であるため、気密性の高い住宅では換気不足になる可能性がある。
- 窓を開けることによる外部の騒音や花粉、塵の侵入が避けられない。
これらの点から、空気環境の向上やアレルギー対策を重視する方には、第一種換気や第二種換気システムの検討がおすすめとなります。
熱環境対策: 換気システムの熱性能と冷暖房費用
換気システムは、住宅内の熱環境に大きな影響を与えます。
特に、冷暖房費用や快適性に関しては、適切な換気システムの選択が重要となります。
熱性能に優れた換気システムを選ぶことで、冷暖房効率が向上し、省エネ効果が期待できます。
また、湿度や温度の適切な調整が可能となり、住宅内の快適性が向上します。
それぞれの換気システムの熱性能を比較検討し、最適な換気システムを選ぶことが大切です。
第一種換気と熱交換性能、省エネの実現
第一種換気システムは、熱交換型換気システムとも呼ばれ、室内の排気熱を利用して外気を加熱・冷却することが可能です。
この熱交換機能により、以下のメリットがあります。
- 冷暖房効率の向上により、冷暖房費用の節約が可能。
- フィルターを通した外気を供給するため、室内環境を快適に保つ。
- 温度や湿度の変化に対応した制御が可能で、冬の結露対策も効果的。
これらの点から、熱交換性能と省エネを重視する方に第一種換気システムがおすすめです。
ただし、設置コストやメンテナンス費用が高いことも考慮に入れて検討しましょう。
第三種換気と室内外の温度差の取り扱い、対策
第三種換気は、室内外の空気を交換することにより、新鮮な空気を確保し、快適な室内環境を維持します。
しかし、室内外の温度差が大きい場合、熱の損失が発生することがあります。
一般事例として、温暖地は第三種換気が多いというのが、温度差が少ないという理由からです。
これらの利用から対策として、まず断熱性能の高い家を選択したいところです。
断熱性能が高くなると、熱の損失が抑えられ、室内温度が安定します。
また、窓や外壁に断熱材を使用することで、室内の熱を逃がさず、冬場の寒さや夏場の暑さを軽減します。
まとめ: 理想的な換気システム選びへの第一歩
換気システム選定時に重要なポイントは、効率性、コスト、維持管理、環境への影響などが挙げられます。以下にそれぞれのポイントを改めて整理します。
- 効率性: 換気システムが効率的に室内の空気を入れ替え、快適な室内環境を維持できることが重要です。熱交換型やエアコン連動型など、効率の良いシステムを選択しましょう。
- コスト: コスト対効果を考慮して、適切なシステムを選択します。初期費用とランニングコストを考慮し、バランスが良いものを選びましょう。
- 維持管理: メンテナンスが容易で、フィルターやダクトの掃除が簡単にできるシステムが望ましいです。また、定期的な点検や交換が必要な部品も調査しましょう。
- 環境への影響: 省エネ性やCO2排出量を抑えるシステムを選択することで、環境への負荷を軽減できます。
施工面で考慮すべき第一種・第三種換気
施工面から考慮すべき点は、専門的な技術や工程管理が必要かどうか、また建築会社や工務店との連携が円滑にできるかです。
第一種換気は吸排気共に機械換気、第三種換気は吸気は自然吸気、排気は機械換気です。
適切な換気システムを選択する際、施工会社や機器メーカーとのコミュニケーションが重要です。
また、計画段階での家の設計や断熱性能の検討も、換気システムの性能に影響を与えるため、注意が必要です。
湿度対策とカビ防止に重点を置いた換気システムの選択
湿度対策とカビ防止を優先して換気システムを選ぶ際には、以下のポイントを考慮します。
- 外気中の湿度を室内に取り込まないシステムの選択(熱交換型換気システムや除湿機能付き換気システムなど)
- 室内の湿気を効果的に排出できるシステムの選択(トイレや浴室に換気扇を設置するなど)
自然環境や家族構成に応じた換気システムの選択
自然環境や家族構成に応じて換気システムを選ぶ場合、以下のポイントを考慮します。
- 花粉や黄砂が多い地域では、フィルター機能が充実したシステムの選択
- 家族構成が小さい場合は、各部屋の空気の入れ替えを個別に調整できるシステムの選択