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家づくりコラム

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2022.06.06

【高性能住宅のプロが教える】ZEH住宅採用のメリット・デメリットを詳しく解説

こんにちは。

価格と性能を両方真面目に考える北九州の「地元で生まれ地元で育った工務店」ハゼモト建設の河野です。

近年「ZEH」住宅に関する関心が高まっています。

様々なメリットがあると言われていますが、実際にどの様なメリットがあるのでしょうか?

今回は、デメリットも併せて「ZEH」住宅について詳しく解説したいと思います。

マイホームを検討されている方にとって、とても有意義な記事となっていますので、最後まで目を通して下さい。

ZEH住宅とは

まずZEH住宅とはどの様な住宅の事を指しているのか、概要と特徴をご説明します。

ZEH住宅の概要

ZEH(ゼッチ)とは「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の
頭文字をとっています。

家庭での年間の一次エネルギー消費量をプラスマイナスゼロにすることを目指した住宅のことです。

簡単に言えば、エネルギーの消費を抑えて、自家発電をしてエネルギーを創出して
光熱費を削減する燃費の良い住宅を指しています。

住宅や設備の省エネルギー性を上げて消費エネルギーを抑えつつ、太陽光発電システムで
エネルギーをつくり、一次エネルギー消費量がプラスマイナスゼロになることを目指します。

目標達成のためには、具体的に以下の3つの要素を備えています。

・住宅の断熱性や気密性を上げて、冷暖房のエネルギー消費を抑える

・高品質の省エネ設備を設置して、設備のエネルギー消費を抑える

・太陽光発電システムなどを設置して、エネルギーをつくり出す

ちなみに「一次エネルギー消費量」とは、冷暖房、換気、給湯、照明などの住宅設備が
消費するエネルギーのことで、住宅設備ではない家電製品(TV、冷蔵庫、ドライヤー、
パソコンなど)の消費エネルギーは含まれません。

ZEH住宅普及に向けて発足したZEHロードマップ検討委員会では、ZEH住宅の要件を
以下の4つにまとめています。

①ZEH強化外皮基準(地域ごとの省エネ基準をさらに強化した高断熱基準)

ZEH強化外皮基準
ZEH基準と省エネ基準の比較 資料:環境共創イニシアチブ

②再生可能エネルギーなどをのぞき、基準一時エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量の削減

③再生可能エネルギーの導入

④1~3により、基準一次消費エネルギー消費量から100%以上の一次消費エネルギー量を削減

この4つの要件を満たしている住宅がZEH住宅と認定されています。

ZEH住宅の普及を目指している背景

日本政府がZEH住宅の普及に取り組んでいる目的は、「地球環境の保全」と「エネルギーの安定化」です。

2015年にパリで行われた「国連気候変動枠組条約締結国際会議(COP)」では、CO₂削減に関する
国際的な取り決め(パリ協定)がなされました。

カーボンニュートラル
120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げている(環境省)

2050年までに温室効果ガスの排出量を大幅に削減することを目標に、日本においては2030年までに
2013年比で26%削減するという中期目標を立てました。

また、日本はエネルギー自給率の水準が諸外国と比較して低かったところ、2011年の東日本大震災に
よって原子力発電所が停止したことから、さらにエネルギー供給が不安定になった過去があります。

現在、国内で実際に消費された「最終エネルギー消費」のうち、約14%が家庭部門での消費になります
(1973年の家庭部門での最終エネルギー消費は8.9%)。

日本の産業部門では、1970年代に起きたオイルショックを契機に省エネルギー化が進んでいますが、
家庭部門はライフスタイルの変化に伴い、エネルギー消費量が増加しています。

増加傾向にある家庭(住宅内)で消費したエネルギーを見直すことで、エネルギーの安定化を
図ろうとしていることも、ZEH住宅普及に取り組む理由の1つになっています。

ZEH住宅のメリット4選

ZEH住宅の概要や普及の背景についてはご説明しましたが、ZEH住宅を建築する
メリットは何でしょうか?

ZEH住宅のメリットは以下の4つです。

・光熱費を抑えることができる

・自宅が健康に優しい快適な環境になる

・停電時に対処できる

・住宅の資産価値の保全になる

それでは1つずつ解説していきますね。

ZEH住宅のメリット①:光熱費を抑える事ができる

ZEH住宅の大きなメリットは、何といっても光熱費を抑えられることです。

ZEH住宅は、断熱性・気密性を高めることと省エネ性の高い住宅設備の採用により、
自宅で使用する電気量を最小限に抑えます(高断熱・省エネ)。

さらに、太陽光発電システムによって自宅で使用する電気をつくり出しています(創エネ)。

使い切れなかった電力を売電することで、売電利益が生じ支払った光熱費をさらに
抑えることができるのです。

HEMS(ヘムス)でエネルギーを制御
HEMS(ヘムス)でエネルギーを制御

ZEH住宅のメリット②:自宅が健康に優しい快適な環境になる

気密性・断熱性を高めた家は、熱を外に逃がしにくく、家の中の温度を一定に保ちやすい
という特徴があります。

夏の暑さが厳しい時に家の中は涼しく快適であり、冬でも室内温度が下がりにくく
急激な温度変化を原因としたヒートショックを防ぐことができます。

また、室内温度が2℃上がると健康寿命が4歳延びると言われています。

ZEH住宅のメリット③:停電時に対処できる

台風や地震などの災害時に「停電が発生した」といったニュースを見ることが増えてきました。

太陽光発電システムを導入していば、停電時にも非常用コンセントから発電した電気の使用ができます※。

蓄電池が無い場合、自家発電した電気を蓄電池に貯めることができない為、太陽光が届かない夜間の利用は出来ません。

ZEH住宅のメリット④:住宅の資産価値の保全になる

前述の背景において、説明しましたがZEH住宅の普及に向けて日本政府は必死に取り組んでいます。

本年4月に建築物省エネ法の改正案が閣議決定されました。

これによって、今現在では住宅の性能に関しての省エネルギー基準は法的拘束力のない
説明義務精度ですが、2025年からは法的拘束力が発生する「適合義務制度」に変わります。

さらに、遅くても2030年までに適合義務化の水準をZEH水準に引き上げる予定です。

ZEH住宅のメリット④:住宅の資産価値の保全になる
ZEH住宅のメリット④:住宅の資産価値の保全になる

今後のコラムで省エネルギー基準の適合義務化について取り上げたいと思っていますが、
ここで重要なのはわずか8年後には、新築住宅の水準が引き上げられるという事実です。

今現在、認められている水準で住宅を建築したとしても、8年後には法律で定められた水準に
達していない住宅になります※違法建築物ではなく、既存不適格建物という扱いになります。

お住まいを購入する場合に多くの方が、住宅ローンを利用します。

住宅ローンは、35年~40年(最長で50年が可能)で組む事になりますが、8年目以降は
法律が定めた水準以下の建物に対して、残りの期間の住宅ローンを支払うわけです。
※2022年に住宅ローンの支払いを始めた場合、2030年以降の27年~32年という長期間の
支払い期間が該当します。

ZEH住宅のデメリット3選

それでは、ZEH住宅を建築するデメリットはどういったものがあるのでしょうか?

ZEH住宅のデメリットは以下の3つになります。

・建築コストが高くなる

・外観デザインや間取りに制約が出る

・太陽光発電が不安定

こちらも1つずつ解説していきます。

ZEH住宅のデメリット①:建築コストが高くなる

ZEH住宅を建築するには、従来の住宅からの性能を高めるため、断熱・気密に関する費用増加や
省エネ・創エネ設備を導入するための初期導入費用(イニシャルコスト)が多くかかります。

ZEHではない住宅と比較した場合、100万円単位の追加コストが必要になることが
デメリットの1つです。

ZEH住宅のデメリット②:外観デザインや間取りに制限が出る

ZEHの基準を満たすために、外観デザインや間取りに制限がでることもデメリットの1つと言えます。

例えば、屋根の形状ですが、十分な発電効率を確保するために太陽光発電を設置しようとすると、
片流れの屋根に限定されたり、屋根の勾配方向を南側にするということになる場合があります。

また、大きな吹抜けを設けたいと希望された場合に、ZEH住宅が求める基準を達成できないことから、
吹抜けの大きさが制限されたり、場合によっては諦めることが必要な場合もあります。

ZEH住宅のデメリット③:太陽光発電が不安定

ZEH住宅には、太陽光発電システムが必要となりますが、太陽光発電は太陽光を利用して発電する
装置であることから、天気の悪い日や夕方などは発電量が減ります。そのため、日照時間が短い
梅雨や冬の時期は発電量が減る傾向にあることは把握しておいた方がよいでしょう。

また、電力の買取に関しても理解しておく必要があります。詳しくは、このコラムの
【電気料金ってどうなるの? 電気料金の仕組みと今後について詳しく解説】を読んでください。

まとめ:長期的な視点でZEH住宅の建築を判断すべき

ZEH住宅のメリットとデメリットを解説してきました。ZEH住宅には、イニシャルコストが
高い事や太陽光の発電に関して不安定な面があります。

しかし、長期的な視点で考えると環境に優しいことはもちろんですが、健康面でのメリットや
資産を守れるなどのメリットがZEH住宅には多いです。

太陽光の弱点を蓄電池導入を検討して補ったり、イニシャルコストだけに目を向けるのではなく、
ランニングコスト・メンテナンスコスト・メディカルコストを含めてトータルで考えた場合の
経済メリットを考察して、ZEH住宅の導入の検討をされる事をお勧めします。

私どもハゼモト建設株式会社は、北九州都市圏に施工エリアを限定して、お客様のご要望にしっかりと
お応えすると共に、価格と性能を真剣に考えてコスパの良い住宅をご提案しています。
北九州都市圏でのお家づくりは、ハゼモト建設株式会社にお任せください。