ガラス種類と性能

こんにちは
価格と性能を両方まじめに考える北九州の工務店、ハゼモト建設の櫨本です。

昨日に引き続き、北九州のZEH新築住宅　ガラス種類と性能についてをテーマに書かせていただきます。
ペアガラスは、皆さんも聞き慣れた言葉になったと思います。
10年くらい前はペアガラスが珍しかった時代でしたが、今ではペアガラスは当たり前ですよね。

そもそもペアガラスって、、、という方の為に、簡単に説明させていただきますと、
シンプルにこんな感じです。
ペアガラスの事を複層ガラスとも呼びます。

今から20年前までは一枚ガラス、単板ガラスが主流でした。
3ミリのガラス1枚で、外の環境と闘っていた訳ですから、1枚ガラスには荷が重い結果が、
日本の家の室内環境を停滞させていたのだと思います。

有名な、枕草子の徒然草
『家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。』

家を作るときには、夏の住みやすさを優先して作るのがよい。冬はどんなところにも住める、暑い夏の家は耐え難いことだ。
確かにその通りです。当時は扇風機やエアコンなども当然あるわけでもないし、衣服もクールビズとは程遠い状態だったと思います。
冬は、着込めば良いし、火鉢もある。
だから、夏対策が大切だと、枕草子さんは言われていたのですが、つい、20年くらい迄、この教えを守っていたのか、我慢強い国民性なのかわかりませんが、今ではビックリするくらい、室内環境は自然の力に無防備だったのです。

ペアガラスの普及で、ようやく闘うアイテムを一つ手に入れました。
効果としては３つ
・断熱
・結露
・防音

とは言え、下のデータからわかるように、まだまだ100％ではありません.

賃貸に至っては、コストの関係で70％程度の採用率。過去の推移状況からみると、この辺で頭打ちになるかも知れません。

ところで、この表にある、『Low-E』とは複層ガラスに金属膜処理をして、更に省エネ性を高めたガラスです。

上のサーモグラフィーは、サッシ枠も違いますので、必ずしも単純な比較にはなりませんが、この４℃の違いはとても大きいと感じています。

ガラスの単純な比較はこんな感じです。

Low-Eガラスには２つのタイプが存在しています。
金属膜の位置の違いで目指すべき効果が違ってきます。

◇「断熱タイプ（日射取得）」

断熱を重視するので、室内側のガラス表面にLow-E膜を配置。
太陽熱はカットするが、極度にカットすることを目的としていないので、冬場の日射取得により暖房費の削減が可能となる。

◇「遮熱タイプ（日射遮熱）」

断熱だけではなく遮熱を重視するので、室外側のガラス表面にLow-E膜を配置。
夏場の遮熱対策と冬場の断熱対策に効果がある。日射取得は期待できない。

ただ単純に「Low-E複層ガラス」を選べば良いというわけではなく、その効果を最大限発揮するためには、冬の暖かさを重視するのか・それとも夏場の暑さ対策を重視するのかなど、住まいのお悩みに合せて選択していくことがより重要となります。

ハゼモト建設の『EcoSuma』では、夏対策はガラスの力だけに頼らず、日射遮蔽を行い、冬に太陽の恵みを享受するパッシブ設計を行っていますので、南側は日射取得型、それ以外は日射遮熱型を基本としています。

価格と性能を両方まじめに考える北九州の工務店が、光熱費と暮らしやすさを考えて導いた答えです。
このガラスの基本理論、基本中の基本ですが、意外と知られていないようです。
ガラスは透明でも、その目指すべきところは違います。

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