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家づくりコラム

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2015.02.11

隙間と換気

図2 施工の結果、建物にどれだけの隙間があるかを表し、気密性能を示す指標です。 C値が小さいほど、住宅の隙間が少ないので、隙間からの熱の出入りが少なく、 断熱性能の高い家になります。 C値=2c㎡/㎡が、卓上論のQ値を現実化する一つの基準となる数値となります。 気密を高めていくと、家全体の熱ロス(Q値)が下がっていって、燃費がよくなります。 気密向上は省エネ向上のためにあると言っていいわけです。 隙間面積5cm2/m2まで継続します。 では気密を向上させていくと、熱ロスはどんどん減っていくのか? 一見すると熱ロスが低下していくように思えます。 しかしそうではないのです。 人間が生活するには一定程度の換気量が必要です。 通常は2時間に1度、家中の空気が入れ替わる(0.5回/時)程度の換気が必要とされています。 気密が低く隙間風が多ければ、隙間風がその換気量を確保してくれますが。 しかし気密性が向上してすきま風が減ると、その換気量を確保するために、隙間風に代わって機械による換気を行う必要が出てきます。 家の気密性を向上させて隙間風を減らしても、今度は機械換気による換気があるのですから、ある水準以上の換気=熱ロスは免れません。 実際には5cm2/m2以下に気密性を高めても、今度は機械換気での換気量が一定程度あるから、省エネ効果はないのです。 省エネ(熱ロス削減)のために、5cm2/m2以下の高気密にするという説明は誤りなのです。 省エネ=熱ロスの低減のためではないとしたら、では何のために高気密が必要なのか、またどの程度の高気密が必要なのか。 結論を言うと ・機械による計画換気(第3種換気)を行うためには2(cm2/m2)程度以下の気密性が必要だ。 ・高断熱・高気密派の専門家はその水準以上の追求は意味がないと考えている。 気密シートをきちんと施工すれば、相当隙間面積(C値)は2cm2/m2程度の水準になるようです。 気密が高い住宅では必要な換気量を確保するために機械換気を行いますが、この程度の気密になると、室内と屋外との温度差や風の影響によって隙間からの自然換気量が変動することがほとんどなくなり、機械による換気で換気量が安定するようになります。 それが「高気密」の目的です。 平成4年に施行された「新省エネルギー基準」では「気密住宅」の基準は5cm2/m2以下です。 平成10年の「次世代基準」では北海道・東北は2cm2/m2、それ以外の地域では5cm2/m2が適用されています。 人間が健康的に暮らすには、換気量0.5回/時が必要と言われています。 C値が2cm2/m2を切るような高気密住宅では真冬でも換気量0.5回/時を確保できず、換気不足になります。 と言う理由で、ハゼモト建設の家は、概ね2cm2/m2程度の性能を目指しています。 C値が少ないのを競うメーカーさんがあれば、お金を掛けて数値を小さくする事は可能なのかも知れませんが、あまり意味がない事に気がつくはずです。 その本質を知らないで、お客様に数値を語るのは、恐ろしい話です。      ]]>

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