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家づくりコラム
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2015.02.08
数値が意味するもの
この数式の中で、QW(外壁・窓から逃げる熱)、ここに落とし穴があるのです。
外壁と窓を分けて考えてみます。
窓からの熱損失が圧倒的に多いのがわかると思います。
Q値を小さくするには、断熱性に優れた窓にするのが、良いことがわかります。
でも、それより有効的な方法があります。
窓を小さくする。
もっと追求するのなら、窓を無くす事です。
究極は牢屋のように薄暗い部屋にすれば、Q値は間違いなく下がるのです。
ここには自然の力である、熱・光・風など、人間が心地よく暮らすのに大切な要素は全く含まれていません。
小さな数値を自慢する営業マンがいたら、尋ねてみてください。
「Q値が意味するものは?」
「Q値をどうやって下げているのですか?」
「Q値が低い家は快適ですか?」
Q値は小さい数値を目指すのは当然ですが、あくまでもこの数値は保温性能を示す目安となる数値です。
熱の逃げやすさを表す数値なのです。
Q値からどんな事がわかるかと言えば、室内に必要な暖房負荷、光熱費をおおよそ計算することができます。
例えばQ値が2の100㎡建物で、室内が20℃、屋外が5℃だとすると、どういう状態になるかと言うと・・・
建物から逃げる熱量==Q値×温度差×床面積
2w/㎡k×(20℃-5 ℃ )×100=3000w
3000wの暖房機があれば、家の中を、常に20℃に保つことができると言うことを意味します。
こんな風に分かりやすく説明してくれる営業マンがいたら、その方は本当の事がわかっている方だと思います。
私の考えるところはこんな感じです。
数値を単純に競うのではなく、光熱費削減に繋がる基準として、この数値を意識しながら、人間らしく快適に暮らす事をキチンと考えながら家づくりをする事が大切だと考えています。
人間らしく快適に暮らす事とは、熱や光、風を上手にコントロールしながら上手に付き合う事。
自然と共存する事ですね。
ここを忘れて、数値を追い求めても何の意味もないのです。
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